緑化のメリット

緑という自然の色には、人の心を癒す効果があると言われています。ストレスを感じやすい都市生活者にとって、景観の向上が与えるやすらぎは一種の清涼剤。屋上緑化は、数値では表せない心理面への効果も持ち合わせています。また、環境にやさしい施設として企業や団体のイメージアップ効果が期待できます。

屋上緑化によるクールダウン効果で、夏季の冷房費節約に役立ちます。特に恩恵を受けるのが屋上直下のフロア。省エネルギーの効果が期待できます。

たとえば夏場の露出した屋上面では昼と夜で30℃以上も温度差が生じるなど、コンクリートの膨張・収縮によって建物の劣化を招きます。屋上緑化は、緑化された部分が保護層として機能し、劣化を軽減する効果を生み出します。紫外線を遮断するため建物の耐久性が向上し、ライフサイクルコストの削減にも役立ちます。

現在、日本の都市部では、郊外に比べて気温が高くなる「ヒートアイランド現象」が深刻化しています。アスファルトやコンクリートによる熱の蓄積、そして自動車や空調機からの排熱などが主な原因として考えられ、温暖化という地球レベルでの環境問題とからみ合っている現象です。このヒートアイランド現象の緩和のために現在、都市部に建ち並ぶビルの屋上を"緑化"する事業が推進されています。緑化された屋上から水分が蒸発することで、地表の熱が奪われ冷却効果をもたらします。同時に、夏季の建物内のクールダウンにもつながり、冷房費の削減にも効果を発揮します。

屋上緑化は、次世代型環境づくりへの積極的なアプローチとして注目を集めている話題の一つ。 オフィスビルや集合住宅、店舗など、人々の生活に関わる建築物に緑化を施すことにより、自然をより身近なものにし、人々が環境について考える機会を作ることに貢献します。

屋上という在来オープンスペースに植物を植えることで、新たな価値を持つ新空間が創造できます。条例による緑化の義務付けなどに対応するだけでなく、憩いや癒しの場として積極的に利用することで、 新たな経済活動の場となる可能性を秘めています。

土が少なくコンクリートやアスファルト面の多い都市部では、雨水の急激な流出による洪水が問題視されています。集中豪雨で地下街などに雨水が浸入する水害が代表的な例です。屋上緑化は、鉢植えの花木に水を与えるとしばらくして底の鉢穴から水が流れ出てくる現象と同じ原理で、雨水をいったん取り込み、集中的な排水を抑える効果を生み出します。

屋上を緑化すると水分が蒸発し地表の熱が奪われるため、特に夏場の建物において緑の日傘(遮熱)効果がみられます。
赤外線サーモグラフで見ると緑化していない屋根の表面温度は約68.3℃に対して、屋上緑の表面温度は約40.7℃前後を推移しており、27.6℃近い温度差があることがわかります。特に効果が見られる屋上直下のフロア(天井裏)では約2.0℃の低下が見られ冷房費の節約に繋がるため、緑の日傘(遮熱)効果による省エネルギー効果が期待できます。

赤外線サーモグラフ:物体から出ている目に見えない
 熱を持った光を捉え、見かけの温度に変換して
 温度分布を画像として表示する装置