よくあるご質問

Q
屋上に土を入れ植物を植えたら、雨漏りの原因になりませんか?
A
防水層にとって屋上緑化は、紫外線による劣化を防いでくれるものですが、
逆に水分が滞留したり植物の根が防水層を貫通したりして、
防水層に悪影響を及ぼす可能性もあります。
屋上緑化を雨漏りの原因としないために、次のような注意が必要です。

1. 屋上緑化に適した防水層の選定
2. 適切な耐根層の設置
3. 適切な防水保護層の設置
4. 適切な排水経路をとり、水はけをよくする
5. ルーフドレインなどの点検・清掃を定期的に行う
Q
風で土などが飛んでいきませんか?
A
屋上は地上部と比べると風が強く、土壌などが飛散したり、樹木が風倒する可能性が
高くなります。その対策としては、次のような方法が考えられます。

屋上の風よけ策
1 パラペット(屋上の外側立上り手すり壁)を植栽より高くする
2 強化ガラスの壁や防風ネットなどを設置する。
3 植栽を芝や地被植物など風の影響を受けにくいものにする。
※ラティスなどを手すりに取り付けると、手すりの風倒につながり危険です。

土壌の飛散防止策
1 自動灌水装置などにより、常時湿潤状態にしておく。
2 マルチング材により土壌をカバーする。
※マルチング(mulching)とは、火山砂利やバークチップなどで、土壌の表面を覆い、飛散・乾燥などを
 防止することをいいます。

土壌の飛散を完全に止めることは困難です。多少の土壌の飛散は見込んでおき、
定期的なメンテナンスで補填していくことが重要です。

樹木の風倒防止策
屋上緑化の場合は、土壌厚が充分でないことが多く、公園などでよく利用される樹木支柱
(八つ掛け支柱など)は使用できません。
地中で根鉢を固定する地下支柱などを利用するのがよいでしょう。
溶接金網などの併用や、地下支柱を連結する方法もあります。

風荷重計算について

風荷重とは、風により発生する力で、屋上面を引き上げる力のことをいいます。
屋上緑化を行う場合、屋上面にかかる風荷重を考慮した計画を立てる必要があります。
例えば、東京都内の5階建ての屋上には、およそ300kg/m2の風荷重を見込まなければなりません。つまり、300kg/m2以上の力で固定しなければ、理論上風により持ち上げられることになります。風荷重は、対象建物の所在地、階高などにより計算で算出できます。
算出方法についてお知りになりたい方はお問い合せください。

Q
荷重の増加により建物がつぶれませんか?
A
建物の屋上を緑化する場合、土壌の重量により建物に荷重の負担がかかります。薄層緑化の場合でも約60kg/m2、樹木を植える場合には300~400kg/m2の負荷がかかります。
新築の場合には、それらの荷重を見込んだ構造にしておけば問題ありませんが、既設の建物に緑化する場合は、その建物の積載荷重制限内(建築基準法では全面緑化で60kg/m2、部分緑化でも最大180kg/m2以内)に抑えなければなりません。積載荷重制限は、該当建物を設計した設計事務所か、施工した建築会社に確認する必要があります。
Q
屋上を菜園にして野菜を作りたいのですが?
A
基本的には可能です。しかし本格的に作物を作るには、土厚が40cm程度必要となりますので、その分の荷重を見込んでおくことが必要です。既設の建物では、そこまでの荷重を見込んでいることは少ないと思われますので、困難でしょう。ただし、軽量土壌200㎜程度で、
ミニトマト、ピーマン、ナスなどを作ることは可能です。
Q
大雨で土壌が流れ出ることはありませんか?
A
緑化計画とともに、植栽域の排水穴の大きさや個数、排水経路など、排水計画を
きちんと立てておくことが必要です。
Q
過去のクレームにはどのようなものがありましたか?
A

過去のクレームの原因と対策をまとめると、下表のようになります。

過去のクレームの原因と対策一覧表

クレームの原因は様々ですが、多くの場合、事前の打ち合わせを充分に行っていれば防げるものです。
設計の時点から、緑化計画だけでなく、納まりや排水計画などをキチンと立案しておくことが必要です。

Q
夏の遮熱効果のほか、冬の保温効果はどれくらいありますか?
A
屋上緑化の土壌による保温効果は、期待できないと考えるのが妥当です。
土壌の熱抵抗値は水分量の変化によって大きくかわるためです。
土壌が乾燥すると熱抵抗値は大きくなり、保温効果は高まります。逆に土壌の水分量が
多くなれば熱抵抗値は小さくなり、熱を伝えやすくなります。
このように土壌による保温効果は大きく変動するので、断熱材のように数値化するのは
困難といえます。
Q
日陰や雨のあたらない屋根の緑化には、どのような方法がありますか?
A
日陰部は、耐陰性の植物を選定して植栽するとよいと思われますが、
生育はあまり期待できないと考えた方がよいでしょう。
雨のあたらない屋根も同様で、生育は期待できませんが、自動灌水装置などで
カバーする方法もあります。乾燥に強い植物を植栽するとよいでしょう。
Q
勾配屋根も緑化できますか?
A

勾配屋根では、土壌の流出が懸念されます。
土壌の流出が続くと植物の生育にも影響していきます。したがって、勾配屋根を緑化する場合は、後々のメンテナンスが十分に出来る状態にしておく必要があります。
実施する場合は、右記項目が必須と考えます。対応可能な仕様についてはご相談ください。

Q
防水層の上にコンクリートが打設されていれば、耐根層は必要ないのでは?
A
防水保護コンクリートには、伸縮目地が3mおきに設置されており、また、経年により
ひび割れが発生したりすることがあり、厳密な耐根機能は有してないと考えられます。
当社では長期的に防水層を植物根から守る為に、ルートガードなどのような防水連続一体型、ラップ貼付タイプの耐根層が最適と考えています。しかもFDフィルムとの併用により
二重耐根を行い、万全を期すようにしています。
Q
最小限のコストで施工するために、気をつけるべきことは何ですか?
A

何のために屋上緑化をするか、その目的に沿う仕様を選択し、必要ないものに費用を
さかないことが大切です。また、コストに関しては、経年後も視野に入れた
ライフサイクルコストからも考えることができます。
ライフサイクルコストの考え方については以下に示します。

ライフサイクルコストの考え方(省エネ・防水層の耐久性・メンテナンス)